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ダナン通信:昭子版 2019年12月号

第3回 先生の日(11月20日)あれこれ

年末も近づいてきましたが、書店に行くと来年の日めくりカレンダーがたくさん並んでいます。昼間はまだまだ暑い気候と、ベトナム人の性格のせいか、年の瀬が近づいているとは思えません。書店の隣の会社の中を覗くと夕方5時過ぎには閑散としていて、人はいるけど談笑中でした。

学校の中で生徒たちは元気に走り回っているけれど、先生たちが急いでいるところを一度も見たことがありません。年末もこんな感じでゆっくり過ぎてゆくのだろうと感じました。
雨季なので台風が何回か来ましたが、日本のように電車で通勤はほぼないので、電車が止ま って困るという状況はあまりありません。風雨が激しかったときでも、学校が休校になることもなく、いつも通りありました。冠水や道路の状況が悪く来れない生徒が少しいましたが …

11月は学校で大きなイベントがありました。11月20日は先生の日で、それをお祝いするイベントです。1982年に政府が「ベトナムの先生の日」と定めたのが始まりだそうです。どこの学校でも先生のためにパーティーが開かれます。
アシスタントティーチャーである私も招待され、参加してきました。午前中と夕方、同じ日に2つの中学校へ。高校では生徒たちの製作したプレゼント用の花束や絵のコンテストがあり、翌日に教師のためのパーティーがありました。ちょっとした立食が出るのかと思い、朝ごはんをいつも通り食べて行ったら、円卓に料理が並んでいて食事が始まると次々に料理が運ばれてくる形式でした。
小さいご飯茶碗が取皿になり、1つの器で最後まで食べることになります。サラダ、お粥、スープ、鶏肉や山羊肉の料理、鍋など出ましたが、ベトナム人の先生たちが料理を私のお皿に盛るのでつい食べてしまい、帰りはお腹がはちきれそうになり大変でした。
特設ステージでは先生方がカラオケをし、テーブルでは「モッ、ハイ、バー、ヨーッ!」(日本語で言うなら、1、2、3、ヨーッ!)と言う掛け声とともにみんなで乾杯をし、ビールを飲みました。
学校では、教室に行くと生徒たちから花束やプレゼント、メッセージカードなど、両手に抱えられないほどもらいました。ベトナムで先生として祝っていただくという、一生に一回の貴重な体験をしました。

文化紹介を少しずつしていますが書道をしました。7年生は初めての書道、8年生は去年もや ったようで2回目でした。書き順を覚えていない生徒も多いので、(普段は指摘してません)確認してから書きました。
ベトナム語の名前を日本語の音で表すのはなかなか難しいですが、自分の名前を言ってもらい、黒板に書くというのが結構時間がかかりました。Nguyễnさんや Ngọcさんなど「ン」から始まる人はグェンさん、ゴックさんなどになります。ダナンには探した限り、半紙を売 っているお店を見つけられず、A4コピー用紙で代用しましたが、生徒たちにとっては紙が破れることもなく書くことができました。

文化紹介をするときは事前の準備が大変ですが、普段の授業では見せない生徒たちの色々な表情が見れて、こちらも楽しみながら紹介することができます。

ベトナムの中学や高校でこれからも継続して日本語の授業のプログラムが継続していき、このような活動をすることによって、少しでもお互いの国の理解が深まっていくことに繋がれば嬉しく思います。

橘 昭子

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