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ダナン通信2019年2月号

テト:ベトナムの旧正月

読者の皆様、すでにご存じだと思いますが、ベトナムで旧正月は「テト」と呼んでいます。「テト」はベトナム語で「Tet」です。私の名前 Mai はベトナム語でお正月の花の意味を持っています。マイの花です。ベトナムのことが少しでも分かっていただくために、今月号はベトナムのお正月について紹介いたします。

旧暦の1月1日(新暦2月5日)から3日までの3日間は、ベトナムの伝統的なお正月です。日本人のお正月を祝う言葉は「新年おめでとうございます」ですが、それと同じようにベトナム人はお互いに「CHUC MUNG NAM MOI」という言葉でお正月を祝います。お正月はベトナムの伝統的な文化の一部で、昔からの色々なお正月の文化が残っています。
その中のひとつはお正月の料理です。ベトナムの地形は細長くて、北部・中部・南部に分けられます。そのために地方によって料理の作り方、味などが違います。そこで次に全国のお正月の欠かせない料理を紹介したいと思います。
ベトナムは日本のように米を主食にしています。お正月料理の BANH CHUNG と BANH TET は米・豚肉・青豆から作られて、バナナの木の葉っぱで包まれます。同じ材料でつくられますが、北部は四角の形で包み BANH CHUNG と呼び、南部は柱の形で包み BANH TET と呼びます。包んだ後、熱湯でゆでます。祖先の檀上に BANH CHUNG と BANH TET を置いて、祖先の恩に感謝します。

また、もう一つの意味があります。BANH CHUNG と BANH TET を煮るのは大晦日です。その時、家族全員が集まって、1年間の出来事を振り返って、来年の計画についておしゃべりします。したがって、BANH CHUNG とBANH TET を作る習慣を通して、家族の関係がより深くなります。
ベトナム人にとって、家族のみんなで集まって、一緒に母親の料理を食べるのは深い意味を持っています。現在、生活が忙しくなり、一緒に食べる時間が少なくなりました。だからこそ、お正月の食事は大切です。

次に、お正月の花について紹介します。旧暦12月20日から、花の市場(いちば)が開催されます。いろいろな花を売っていますが、お正月の代表の花といえば、「マイの花」と「ダオの花」です。北部地方は。お正月の時にダオの花が咲きます。他方、マイの花は暖かい地方の花ですので、中部と南部にしか咲きません。どちらの花も健康・幸福・団らんという意味があります。
旧暦12月25日から道がにぎやかになって、国旗をあげます。大都市のハノイとホーチミンはにぎやかな所ですが、お正月になると静かになります。人々は田舎へ帰って、お正月を一緒に過ごします。そのため、お正月は団らんの時間となります。

また、「お年玉」もベトナムの習慣です。子どもたちは、おばあさん・おじいさん・親など親戚の人からお金が入った赤い封筒をもらいます。ベトナム人の考え方では、赤は幸せでラッキーな色です。

ベトナム人にとって伝統的なお正月は深い意味を持っています。お正月は祖先の恩に感謝して、団らんの時間です。したがって、どこへ行っても、テトになると、実家に帰りたくなります。もし、テトの時期にベトナムにいらっしゃったら、是非、お知り合いのベトナム人とテトをお過ごしください。

*写真引用:インターネット

Mai Ngo

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