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2015年 12月 活動報告

▼ 2015年 12月 活動報告 -理事長 森正暁 -

 

 いよいよ今年も師走となり、年末まで残る日数も少なくなりました。暖冬気味だとはいえ、町を吹く風はすっかり冷たくなっています。

 それにしてもこの一年、会員の皆様にはすっかりお世話になり,当日本ベトナム経済交流センターが提起する活動方針やイベント企画に、変わらぬご支援を頂いたことにひたすら厚く御礼申し上げます。

 

 この一年、ベトナムにとっては困難を切り開く奮闘努力の一年であったと思われます。現行5か年計画、つまりは2011年に入ってから経済成長率は5%台に落ち、一方物価上昇率は十数%に上がり、国家財政は大きく行き止まりを見せた段階から、インフレの制圧、マクロ経済の安定が毎年の至上命題となったわけですが、この国内経済の立て直しに懸命となり、2015年に入ってこれらの努力がようやく実を結び始めたということになりました。今年の第1四半期の成長率が6%台に乗った時、政府の統計月報が珍しいほど喜びを示したことを思い出します。

 

 しかし、新たな5か年計画の展望も決して安易なものでないのは国会への報告が示す通りです。先ず、2016年の成長率目標が6.7%とされ、続く4年、6,5-7%と設定されていますが、ベトナムを取り巻く国際情勢は決して平穏ではありません。中国との関係は微妙な色合いを保っており、国内では干害がひろがって、農業分野自体の見通しも不透明です。さらには、輸出の分野でも、農産物、水産物の輸出は好調とは言い難い状況です。もちろん、TPPの影響も無視できません。この中で国内経済を確固とした基盤に据え、2020年の工業国入りの基礎を築くのは大事業です。グエン・タン・ズン首相は、前途に大きな可能性と少なからぬ困難が待つことを明言しています。

 

 当日本ベトナム経済交流センターは、この様な情勢の中でも本来の仕事、日越両国の経済交流発展に全力を挙げる決意です。年末に当たり、当面の最も大事な段階を切り開くために、当センターの打ち出す企画にご協力を頂くことを,衷心よりお願い申し上げます。どうぞ良い年をお迎えください。

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