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2012年11月 活動報告

▼ 2012年11月 活動報告 -理事長 森正暁 -

 

 日一日と秋が深まるのを感じる頃となりました。会員の皆様も、季節の爽やかな変化を楽しまれているのではないかと推測いたします。

 

 さて、ベトナム現地では10月22日から国会が開かれ、やや後退気味の景気をどう立て直すのかが議論の焦点になりました。また今年上半期には国有企業で経営上の問題点が続いて発覚したため、これを指導するべき政府の責任が問われ、グエン・タン・ズン首相の国会に対する政府報告もやや歯切れが悪い印象がありました。ズン首相は報告の最後で政府閣僚の責任について謝罪しましたが、それほど一般世論は政府の指導責任を厳しく問うているともいえます。さらに9月段階で今年の経済成長率が5%余りと推定され、来年度の成長目標も近来になく低い5.5%程度と設定されたのは、内外の経済情勢が簡単に好転しないとの見通しがあるためと想像されます。世界的な低迷の中でベトナムだけが突出した経済成長ができるはずもありませんが、ここはじっと我慢の中で力を蓄え、回復を待つ趨勢にあるようです。

 

 このような厳しい情勢であればあるほど、海外に挑む民族の積極性が発揮されるのか、先月のベトナム側代表団来日や日本の財界への働きかけは活発なものがありました。10月に入るとすぐにコーヒーココア協会の代表団が日本の物流システムを視察するために来日し、在大阪総領事館では人材雇用セミナーを開いて若い世代の進出に道を開きました。さらに来年の日越国交樹立40周年を控え、ベトナム鉄道を利用した両国交歓企画もスタートしました。IT関係企業の進出のためにはホアラック・ハイテクパークのセミナーも開かれました。下旬には工商省の貿易振興機関の代表が当センターを訪れ、両国の経済協力強化について話し合いました。

 企業の進出相談も先月は数社ありましたが、最近の情勢を反映してか、中国に工場を開設している企業が多かったのが特徴でした。

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