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2016年5月のベトナムの動向

★2016年4月

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3 月下旬に開かれた第13 期の最終国会は、新しい5 か年計画採択と国家指導部の選出という役割を果たした会期となりましたね。

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初の女性議長となったグエン・ティ・キム・ガン女史、新たな国家主席となったチャン・ダイ・クアン氏、予想通り新首相となったグエン・スアン・フック氏と、向こう5年間の新指導部は世代交代を印象付ける顔ぶれでした。

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-新5か年計画も次の飛躍をめざす指標が揃いましたね。

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世界の經濟情勢は決して波風穏やかな予想ではないのですが、向こう5年間に平均経済成長率6.5-7%という強気の目標で、5年後には一人当たり平均GDPが3,200―3,500米ドルを目指そうということになっています。これはつまり、2020年に近代的工業国家の仲間入りを果たす目標の内容ということになりましょうね。

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担うべき任務はかなり重いという意識からか、フック首相は就任後、今年第1四半期の成長率が昨年同期を下回っているということで、しっかりせよと檄を飛ばしたそうです。

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確かに昨年第1四半期の成長率は6.68%、今年の四半期は5.32%ですから、計画スタート時点の実績としてはやや不本意ではあったでしょう。ただし、この四半期の実績を見ると貿易関係の実績は好調で、輸出入決済の結果は7.76億ドルの黒字、特に農産物の輸出が伸びています。石油の国際相場も若干安定してきたようです。外国直接投資も19%アップしていると伝えられています。今後の奮闘が期待されるというところでしょう。

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身近なところでは消費者物価指数もまず安定しているようですね。

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3月のCPIは前月比0.57%のアップにとどまり、物価安定の中でベトナムへの外国入国者数は四半期で20%近く伸びているようです。

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懸念される分野の問題はありませんか。

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やはり中部、南部の水不足の問題でしょうね。特にメコンデルタでは単にベトナムだけのメコン川水位低下というだけでなく、上流各国の一斉水資源開発という問題、地球的な気候変動という問題など、一寸簡単な解決が難しいですからね。

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