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2013年7月のベトナム動向

★2013年7月

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 5月下旬から6月中旬にかけて、国会論戦が行われ、不況打開のために熱心な論議が続いたようですね。

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 しかも最終盤になって、チュオンン・タン・サン国家主席の中国訪問が行われたものですから、最終日の6月21日には国会閉幕の記事もいつもとは違って担当記者の署名記事だけで終わってしまったということがありました。

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 その前に、国会開会中ながら5月末から6月2日までシンガポールでアジア安全保障会議が行われ、冒頭にグエン・タン・ズン首相が開幕演説で大国間に戦略的信頼を構築するよう呼びかけました。さらに5月の国防相会議では、フン・クアン・タイン国防相が南シナ海での武力先制不使用協定を提案。こうしたベトナムのイニシアティブがあって、サン国家主席の訪中も成功したと言えるでしょうね。

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 6月19日に北京を訪れたサン国家主席は、習均平中国主席との会談で、南シナ海の領有権問題では紛争発生に当たって平和的解決を貫くこと、対話を通じての解決を一致して確認したということです。

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 特に最近発生したベトナム漁民に対する中国船の紛争について、両国農業省間にホットラインを設けて迅速な問題解決を図るという協定も調印されたと聞きます。

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 国内的には国家の最高幹部に対する信任投票とその結果が話題を呼んだようですね。

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 来月号のニュースで各幹部の個人的な得票結果も紹介されるはずですが、国家主席や国会議長の信任の度合いが高いのに対して、ズン首相をはじめ政府閣僚は例外を除いて全般に低いようです。特に中心的な経済政策を担当するグエン・バン・ビン国家銀行総裁などは不信任には至りませんでしたが気の毒なような結果でした。

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 国会も初めての経験ですから、いろいろな点で問題を感じます。その他の国内情勢についてはいかがでしょうか。

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 5月の消費者物価指数は3月に続いて、今年2度目の指数低下を記録しました。インフレ制圧というのは政府の大方針ですが、6月も指数の上昇はほとんどないという速報で、この点は成果を挙げていますね。

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