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2022年9月 活動報告

▼ 2022年 9月 活動報告 -理事長 森正暁 -

9月に入り、暑さも少しずつ和らぎつつありますが、会員各位のご健勝を祈っております。

さて、ベトナムの発展に若い人々の力が欠かせないことは言うまでもありませんが、近年教育に力を注ぐベトナムにおいて、経済的な問題から困難に直面している子供たちも少なくありません。

この問題に民間の立場で取り組んでおられるグエン・ドク・ホゥエさんをご紹介します。グエン・ドク・ホゥエさんは、ベトナムにおける日本語教育の発展および対日理解の促進に寄与したことが評価され、2020年に日本政府より、旭日小綬章が授与されました。

グエン・ドク・ホゥエさんは、1959年、当時の南ベトナムのサイゴン(現在のホーチミン)から日本の国費留学生として来日し、京都大学・東京大学大学院で物理学を学びました。その後、ベトナム戦争が激化し、学業を続 けることが困難になった後輩たちのために、自立と相互扶助を目指すベトナム人留学生寮「東遊(ドンズー)学舎」を設立・主宰し、多くのベトナム留学生を支えました。
そして1974年、グエン・ドク・ホゥエさんは15年に及ぶ日本での生活を終え、戦火の祖国に帰国し、長く続いた戦争で立ち遅れたベトナムに日本の科学技術を導入したいと考え、1991年に人材養成を目的とした「東遊日本語学校」を創立しました。
さらに、この学校を拠点として困難な環境の中でも向学心を持ち続けている子どもたちに就学の機会を与えようと、「ベトナム青葉奨学会」を設立しました。設立当初は、ホーチミン市及び同市周辺の数人の子どもたちを対象に奨学金の給付を始めましたが、現在では、ベトナム全土にわたり、小学校から高校まで数多くの子どもたちに奨学金を支給できるようになりました。祖国ベトナムの真の発展と社会への実質的な貢献ができる道を求め、現在も活動中です。

当センターも、ベトナム発展に寄与されたグエン・ドク・ホゥエさんの活動に、少しでも協力してまいりたいと思っております。

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