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2014年5月のベトナムの動向

★2014年5月

-A-
3月が終わり、今年第1四半期の各分野の実績が発表されました。ここでの特徴はどんな点にあるのでしょうか。

-B-
3月閣議の報告では、過去2年間を上回る経済成長率が確認され、
どの分野でも“積極的な動き”が見られると報告されています。例えば物価、工業生産、輸出等々で、あまり大きな天災がなかったことも幸いしています。

-A-
いわば着々と経済回復が進んでいるということですか。

-B-
いや決してそうではなく、経済に内在する弱点のために景気の回復も遅れていると、閣議でも認めています。ただ物価の安定は確かに言えそうで、3月の消費者物価指数は前月比0.44%低下し、四半期の指数上昇はわずか0.8%にとどまりました。
今年1年が良好な動きとなる兆しだと、担当官庁では言っています。

-A-
輸出活動などは如何ですか。

-B-
四半期の実績は輸出額が333億ドル、前年同期比14.1%の増加です。ただ、目立った成果は外資系企業によるもので、伸び率は16.3%、これに対して国内企業は9.8%です。

-A-
どうも国内企業の動きが鈍いようですね。やはりこれまでの後退が影響しているのでしょうか。

-B-
政府も景気後退の中で国内企業が蒙った痛手を察して、金利引き下げに懸命です。3月中旬に中央銀行は1%の利下げを行いましたが、政府はさらに利下げを進めるよう指示し、これを反映して3月末から企業の借入量が大幅に伸びたと伝えられています。不良債務買入れ会社の活動は一息ついたようですね。

-A-
なんだか国家の財政論議のようになりましたが、一般の生活は向上を続けているのでしょうか。

-B-
景気対策が弱い弱いと言われますが、不思議な現象もあります。
3月の自動車販売台数は前月比59%も増加しましたが、販売台数の増加はこれで12か月連続していると伝えられます。この2,3年が悪すぎたと言えばそれまでですが。輸入台数も増加しています。もう一つは隣国カンボジアに対してベトナムから
の投資額が31億ドルに達しています。こんなところを考え合わせると
国内の景気回復が本格化するのも近いのではないかと思えるのです。

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