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2012年 9月のベトナム動向

★2012年 9月

A-ここしばらく、関係国の南シナ海領海問題が種々激しい動きを見せましたね。

B-6月21日のベトナム国会最終日にベトナム海洋法が成立してから、これに対応する中国の動きが激しさを加えました。7月に入るとベトナムの領海にかかる海域で石油探査の入札を計画するやら、中沙、西沙、南沙の3群島を結んだ三沙市という地方都市を造るやら、中国非難の動きを察してカンボジアの外相にアセアン外相会議の共同声明作りをブロックさせるやらということですね。
  西沙はベトナムのホアンサ、南沙は同じくチュオンサ列島ですから、ここまで来るとあいた口がふさがらないという感じになります。

A-そんな経過でベトナムと中国との間は現在、目立った動きがないのですね。フィリピンなどは引き続き強硬姿勢を保っていますが・・。

B-アセアン外相会議はその他の加盟国にも響く問題ですから。インドネシアなどが調停にあたっていますが、なんとか年内には調停案ができるのではないでしょうか。

A-確かに中国も指導部交代の党大会があることだし、何らかの新たな動きが期待されますね。一方、ベトナム自身の国内情勢は如何でしょうか。景気好転が期待されていますが。

B-消費者物価指数が6月に続いて7月も下降を示したことがありますが、もっと端的に前進をうかがわせるのは鉱工業生産指数が7月に前月比3.2%、前年同月比6..1%の上昇を示したことがあります。政府としてはこれから企業の製品在庫の解決と銀行の不良債権縮小に力を集中する構えだと聞いています。

A-やっと努力の中心点が具体的になってきたということですね。9月に入ると少し違った空気が感じられるでしょうか。

B-9月は早々に建国記念日がやってきます。この日をきっかけに、市場の動きも活発になってほしいところです。輸出はそれほど消極的になってはおらず、むしろ輸入が少ないのが気になる点で、これから国際的なアピールも含めて海外の力も借りながら景気の立ち上がりに取り組むところを見せてほしいと思います。

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