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2012年 2月のベトナム動向

★2012年 2月

A-1月のベトナムは日本の師走と同様、目前に迫ったテトに備えて忙しい月になるわけですね。

B-その通り。今年のテト元日は1月23日ですから、それまでは仕事追い込みの期間です。

A-大晦日の2011年12月度の定例閣議は、同時に2012年を展望する会議にもなりましたが、ここで昨年度の経済実績が明らかにされました。

B-2011年の経済成長率は目標に僅かに及ばない5.89%となりました。あれほど厳しい経済情勢の中で、これだけの実績を上げたのは評価されるべきだとの声が強いようです。

A-同じく注目されたのは消費者物価指数(CPI)の動きだったですね。

B-物価指数は大目標のインフレ制圧に直結するだけに、グエン・タン・ズン首相も注視していました。11月段階で年初以来の指数が18%以下との予測が立てられたのですが、やはり18%を突破して18%台の半ばまで行きましたね。それでもこれも経済成長率と同様、昨年半ば以降は前月比指数の上昇もグッと落ち、12月も0.5%という低さでした。

A-そしていよいよ2012年度の経済社会発展計画に取り組むわけですが、それにしてもヨーロッパをはじめ世界の経済情勢は暗いですね。

B-ベトナムの指導者もその辺は十分認識しており、今年の成長目標も6-6.5%という地味な数値になりました。しかし、物価の抑制は1桁以内、貿易赤字=入超も輸出総額の10%以下というなかなか野心的な目標を出しています。

A-首相をはじめ政界の指導部の思惑は、この不景気の中でこそ経済再構築、成長モデルの転換という質的変革のチャンスにしようということでしょうか。

B-確かに昨年秋の国会あたりから、いよいよ経済再構築に取り組むという気構えが濃厚に出てきましたからね。今年のベトナムの政治、経済は第2のドイモイというほどの大きな転換を見せるのではないですか。

A-それは大きな楽しみです。一般市民にも変化がみられるのかどうかですね。

B-そのあたりを今年のテトの空気で見通そうではありませんか。

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