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2008年11月のベトナム動向

★2008年11月

A-ベトナムでは10月16日から第12期出し4回国会が始まりました。今度の国会では、激しい変動を続ける国際景気動向、金融危機へ対処がおもな論点になりそうですね。

B-ベトナムでは昨年度末ごろから猛烈なインフレと貿易赤字の拡大に苦しみました。その結果、経済成長も鈍化を避けられず、いったん修正した年間目標にも届かないという見通しです。

-この国会では、2008年度の成長実績と来年度の経済発展計画の目標指標が決定されるわけですね。

B-グェン・タン・ズン首相は冒頭の政府報告で、これらの問題についての政府原案を公開し、9月までの実績を基に。今年度の成長見通しは6.5-7%、来年度の目標は7%という提起をしました。物価上昇は15%以下という目標です。かなり慎重な目標ですが、それでもこの成長目標が実現できるかどうか、ちょっと心配ですね。

-世界的な不況がさらに厳しくなるからですか。

-経済成長を引っ張る役目の輸出が、今年よりもずっと厳しくなるでしょう。最大の市場はアメリカですが、その様子はご存知の通りです。ヨーロッパも深刻になっています。日本も同様です。唯一の望みは中国市場でしょうか。

-なるほど。第一、今年の残り2ヶ月も決して楽観できる情勢ではありませんからね。今の物価上昇の様子はどうなのでしょうか。

-9月の消費者物価指数は、0.18%というわずかな上昇でした。政府報告では第4四半期の3ヶ月は2%程度という見通しです。これからクリスマスやテトと控えて、この程度で終われば幸いですが。

-世界的な金融危機や景気後退の中で、ベトナムだけが安穏というわけには行かないでしょうね。

-国会会期中という中で、ズン首相はオーソトラリアに続いて中国を訪問しました。中国はASEM7の会議があったからですが。チェット国家主席がロシアを訪問するという話もあります。

-これも今後の経済協力の布石かもしれませんね。どうも先行きが物騒だという話が多いですが、明るい展望は開けないのでしょうか。

-世界的な流れの中で、ベトナムだけの努力ではどうしようもない局面です。今年旺盛だった外国直接投資がそれなりの力を発揮してくれればよいのですが、その中でベトナム経済が一層の競争力をつけてくれることを祈ります。

-何としても来年のテトが穏やかであってほしいものです。

-まったく同感です。

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