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第9回 ベトナム大学生通信

▼ 第9回 ベトナム大学生通信

 

 毎年9月5日から30日までは、ホーチミン市内の大学に入る新学生の入校式の時期です。この一環として、日本学科も9月7日、新入生のための歓迎会を行いました。私も4年前に同じ時期を過ごしましたので、新入生の頃の記憶を思い出しています。

 私が生まれたふるさとは、雨がいっぱい降るベトナムの山岳地方のラン・ドン県です。高校を卒業したあと、ホーチミン市の大学に入るために移りました。両親と一緒に住んでいた頃は、叱られるたびに自由がないと思い、家にいるのがいやになりました。だから、できるだけ早く卒業したくて、家族と離れたかったのです。自由に暮らしたかったのです。

 はじめの頃は、家族のことを思い出しませんでした。新しい人間関係を作るのが面白く、うれしくて、毎日色々な自分の個人的な好みに応じて過ごすことができましたから、思い出す時間がなかったのですね。夜も新たな発見を求めて、遊びに出かけました。一日中外で活動してばかりで、借りている部屋へ帰ると、すぐぐっすり寝ました。

 ただし、それは初めの頃だけでした。だんだん思いがけない複雑なことが起こりました。学校でもあるし、住んでいるところでもありました。

 たとえば、一緒に住んでいる友達とは性格が違うので、よくけんかするようになりました。さらに、まだ家事をすることに慣れませんでしたので、母に手伝ってもらいたいと思いました。とりわけ、自分でもどうしたらいいか分からないときには、すごく大変だったです。その時は、寂しくて、悲しい気持ちで心がいっぱいでした。できるだけ早くふるさとに戻りたくなり、家族みんなの顔を見たかったです。知りたいと思うことは“家族の無事”とか“母が病気になっていないか”とか、“私がいない時は、家族みんなはどんな気持ちでいるのか?”ということでした。

しかし、両親を心配させないために、食事や入浴、洗濯などという生活の雑事は自分で管理しなければなりません。また、ボランチィア活動に参加して、ふるさとを思い出すのを忘れようとしました。

 もうすぐ大学生時代とさよならを言うことになります。今、一人でのんびり暮らして、もうすぐ社会人になりますが、まだいつもふるさとに帰って休みたいとも思います。お金を儲けられるようになれば、一生懸命家族に恩返しをしたいと思います。

(チン記)

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