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2018年7月 活動報告

▼ 2018年 6月 活動報告 -理事長 森正暁 -

梅雨に入り、鬱陶しい日々も多い季節になりました。会員各位におかれましては、ご健勝にお過ごしのことと思います。

ところで、6月初めにベトナムでは市民による大きな抗議行動(デモ)がありました。今月は、このことについて簡単に報告したいと存じます。
今回のデモは、特別行政経済区法案(経済特区法案)に含まれていた「土地リース期間を最長99年間とする」との条項が、「国の領有権を侵害し、他国(中国)へ領土を譲渡することと同然である」として市民が抗議したもので、10日にはホーチミン市や南中部沿岸地方のダナン市、カインホア省、ビントゥアン省など全国各地でデモ行進が行われました。中でもホーチミン市では、数千人のデモ隊が午前からプラカードや横断幕を持って市中心部のグエンフエ通り、レズアン通り、ドゥックバー(聖母マリア)教会、4月30日公園などを行進して抗議を訴えました。なお、日本においても在日ベトナム人による抗議行動がありました。
こうした抗議行動を受け、政府はグエン・スアン・フック首相がすでに同条項を法案から削除する方針を明らかにし、「国民の意見を尊重し、土地リース期間を調整する」との見解を発表しています。
 今回の事態は、ベトナム政府と多くの国民との間の対中国感情に差があったことが背景にあり、政府は国民の意思を尊重して速やかに対応したものと考えられます。今後、日本とベトナムとの関係を深めていく中で、こうした世論や政府の動向も注目していきたいと思います。

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