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2021年10月 活動報告

▼ 2021年 10月 活動報告 -理事長 森正暁 -

日ごとに秋も深まる10月。空気が澄みわたり、突き抜けるような青空が広がる、爽やかで過ごしやすい季節となりました。
 新型コロナウイルスの感染は、依然としてベトナムにおいても深刻な状況にあり、JETROは以下のように伝えています。

・ホーチミン市は、8月16日から9月15日まで、首相指示16号に 基づく社会隔離措置をさらに1カ月延長。さら に、8月23日から外出制限措置を強化すると発表。 その他南部の省・市でも、期間の違いはあるものの、首相指示 16号に基づく社会隔離措置が延長されている。
・ハノイ市は、9月6日午前6時から21日午前6時まで、感染リスクに応じて市内を3地域に区分し、社会隔離措置を実施。周辺の省・市は、ハノイ市との往来を制限。
・ダナン市は、7月31日18時より、首相指示16号に基づく社会隔離措置の適用を開始。9月5日午前8時から、市内を3地域 に区分し、社会隔離措置を実施。
・ベトナム政府は、3月8日より、医療従事者を中心に新型コロナワクチンの接種を開始。人口に占める1回目の接種割合は約23%。2回目の接種割合は約5%。

また、JETROは、現地産業・企業の動きについても次のように伝えています。

• 新型コロナ感染対策の規制によって、ベトナムの製造業は打撃を受けている。 2021年第2四半期(4~6月)GDP成長率は、前年同期 比6.61%。第1四半期(1~3月)は 4.48%だった。
• 2021年上半期の貿易(税関総局)は、輸出が1,583億 3,524万ドル(前年同期比29.0%増)、輸入が1,593億 2,794万ドル(36.3%増)で、貿易収支は9億9,270万ド ルの赤字となった。
• 2021年上半期の対ベトナム直接投資(認可ベース、6月20 日時点の速報値、出資・株式取得を除く)は、新規・拡張の合計で1,264件(前年同期比35.0%減)、認可額は136 億6,550万ドル(12.4%増)だった。

さらにJETROは、現地の日本企業について、以下のような課題、懸念を伝えています。

• 首相決定16号に基づく社会隔離措置が適用されている地域を中心に、従業員の出社に制限が出ている。工場の操業継続には、工場内の従業員泊まり込みが要請されるケースが増えており、稼働率の低下を招いている。当局から、3日に1回の従業員への定期的なPCR検査などが要請されている。
・社会隔離措置が適用されていない地域でも、省や地区をまたぐ通勤が認められないケースがある。
・南部では、操業が困難になっている企業が多い。北部においても、二輪・四輪メーカーは、国内市場の販売低迷を受け、減産が続いている。関連のサプライヤーは、生産調整しているところが多い。北部のハノイ市や中部のダナン市でも、南部同様、工場の稼働率が落ちているところが多い。
・ホーチミンをはじめ南部地域の感染拡大が深刻で、駐在員および帯同家族を日本に一時退避する動きで出ている。また、地域差もあるが、ワクチンの供給量が限られ、ワクチン接種を希望してもすぐに打てない状況。
・入国制限措置が続いており、駐在員の交替の遅延に加え、保守・メンテナンス従事者の派遣、新規設備導入や営業の支援などの大きな障害になっている。

9月21日現在、ベトナムでは、1日当たりの新規感染者数平均は、10,171人となり、ピークだった9月3日の74%まで減少していますが、従前の経済活動まで回復するには、ワクチン接種などの課題が多く、まだまだ時間を要すると思われます。

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