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2019年8月 活動報告

▼ 2019年 8月 活動報告 -理事長 森正暁 -

今年は、例年になく遅い梅雨明けでした。夏真っ盛りの季節となりますが、会員の皆様におかれては、暑さに負けずお元気にお過ごしされますようお祈りいたします。

 さて、最近のベトナムと中国の関係は、領有権を争う南シナ海問題で外交面において緊迫した状況にはありますが、今後の両国間あるいは日本との関係については、多面的な視点で見る必要があります。元駐ベトナム大使の坂場三男氏は次のように述べておられます。

政治・安全保障面での戦略的パートナーシップも進んでいるが、その外交姿勢には現共産党指導部の意向を反映してか、中国にすり寄ろうとする思惑が少しずつ強まっているように見える。
中国への気遣いというか、配慮する姿勢がかつてに比べると顕在化しているようだ。日本としては、巷で言われる「中国包囲網」にベトナムを取り込もうなどと考えると梯子を外されるかも知れない。
ベトナム共産党の考えは、反中感情の強い国民意識と一枚岩ではない。そもそも、ベトナム国民の共産党への忠誠心などはとうの昔に失われ、汚職腐敗の蔓延と相まって、むしろ「共産党離れ」の意識変化が顕著である。
共産党自身もこのことへの危機感を強め、汚職取り締まりを一段と強化している。日本としては、ベトナム国民の心をつかむことを優先的に考えなければならない。そのためには、人的交流の強化を通じて親日感情をさらに醸成することにエネルギーを割くべきだろう。

これからのベトナムとの関係、中国との関係を考えていくうえで、とても参考になる指摘だと思います。

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