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2014年 6月 活動報告

▼ 2014年 6月 活動報告 -理事長 森正暁 -

新緑の美しさが目に映えて、もうすぐ梅雨の入りが近いと分かっていながらも、季節の快さが一段と感じられる頃となりました。

5月に入ってから暫くは、20日から始まる第7回ベトナム国会を前に、どんな論戦が繰り広げられるのか興味を持っておりました。ところが突然、南シナ海のホアンサ諸島(西沙諸島)海域で、中国の海底探査リグの闖入があり、これを取り巻く中国側の艦艇とベトナムの警備船、漁船の激しい衝突が伝えられたのです。

辺りはベトナム中部海岸から200キロ余りの海域で、ベトナム側の言う排他的経済水域内にあり、当然ベトナムとしては厳しく抗議しようとしましたが、中国側は圧倒的な艦艇の数と装備を恃んで交渉に応じようともしません。率直に言って、中国側の態度は5月に開かれたASEANの外相会議、首脳会議でも厳しい批判にさらされたのは無理もありません。ベトナム側は武力衝突を回避するため抑制的態度を貫いていますが、国民感情は沸騰し、全国、特に中部や南部の町で激しい抗議行動が起こって、死傷者まで出る始末です。

紛争は長期化すると見られており、ベトナム・中国間だけでなく、国際的に波紋を広げる様相で、一刻も早い平和的解決が望まれます。それにしてもベトナムを相手に領土紛争を開始するとは、千年にわたるベトナムの外敵拒否の伝統を知らないのかと嘆きたくなります。

当経済交流センターに係る最近の出来事としては、フエで行われた文化祭典に出演した春日神社の雅楽団の活躍について、同社からセンターのお世話に感謝の意が伝えられましたが、6月下旬にはJR西労組の招待でベトナム鉄道労組のマイ・タイン・フォン議長の一行が訪日し、大阪での両労組の交歓が予定されています。また、当センターの記念行事の一環となっていた映画「越後のバアちゃんベトナムへ行く」の製作が次第に軌道に乗り、上田副理事長が6月始め、同映画の大森監督、出演の松坂慶子さんらとともにハノイに渡ってロケハンに入ることになっています。楽しみですね。

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