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2012年 4月のベトナム動向

★2012年 4月

A-2月はテトのあと、あまり大きな出来事はなかったようですが、市民生活に変化はありましたか。

B-1月に続く消費者物価指数が注目されましたが、思いもかけず2月の指数が1月を上回る1.37%を記録し、担当官庁ではちょっと慌てたということでした。なにしろテトの当月が1%だったのですから、統計総局も2月の数値が決して急に上がったものではないと弁明していました。

A-確かに少々変な感じはします。おそらくテト休暇が2月にかかるほど延長されたことにもよると思いますが、経済実績はそれほど悪くはないのでしょう。

B-そうです。農業、工業、サービス部門とも着実な伸びを記録しています。輸出も今年の2か月間に前年同期を11.8%上回る159億ドルを記録し、さらに入超額が6,3億ドル、つまり輸出総額の4.1%にとどまりました。外国直接投資がかなり落ち込み、2か月間で前年の55.5%にとどまりましたが、世界的にまだ不況色が強い中では無理もないところでしょうね。

A-国内経済はそれほど悪くなく、中央銀行が主要金利を引き下げたと聞きました。

B-そうなんです。直接投資は伸びていませんが、昨年後半からの健全ぶりを見て、外国の小売業大手がベトナムに出店を構える動きが顕在化しています。日本からも百貨店の高島屋やスーパーマーケットのイオンなどがベトナム進出を明らかにしていますね。これはベトナム国内の小売業売上高が急伸を続けているからでしょう。

A-それならあまり経済情勢を懸念することもなさそうですが、そのほかの動きは如何でしょう。

B-少し気にかかるのは、ベトナム政府がこのほど、南シナ海のチュオンサ諸島(南沙諸島)の島に仏教寺院修復のためということで6人の僧侶を派遣する方針を決めたという報道です。この計画を承認したには中部カインホア省当局ですが、現地に赴く予定の僧侶は「海軍の準備ができ次第出発する」と語っており、中国側の反発から物騒な事態になりはしないかと案じられますね。

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