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2011年 9月のベトナム動向

★2011年 9月

A-8月初めの国会で新しい政府閣僚が承認されましたね。これまでと違った特徴がありますか。

B-新任期2011―2016年の閣僚は向こう5年間、途中の変更がない限りその部署の任務を続けるわけですが、副首相を含めて26人の閣僚のうち9人が再任されました。これまでニュースにもよく登場した外相、計画投資相が交代しましたが、国防相、工商相などは再任となっています。当面、引き続き大きな問題に取り組まなければならないポストは再任されたと思われます。

A-それにしても、閣僚の顔ぶれはみんな若いですね。

B-そうです。ほとんどが50歳代前半でフレッシュな印象があります。

A-この顔ぶれで5か年計画を遂行するわけですが、これまでと違ってどんな方針の下に政策を遂行していくのでしょうか。

B-グエン・タン・ズン首相は自身の再任の後、所信を表明するように小論文を発表しました。一言で言って、腰を据えた長期の構えがうかがわれます。

A-それはどういうことでしょう。

B-当面の難しい情勢を乗り切るだけでなく、今陥っている中進国のワナを脱して10年後に工業国の仲間入りを果たすということですね。ズン首相は市場経済体制の改善、人材開発、インフラ建設の3点を突破口として、目標を実現したいとしています。

A-そうなると、いろいろな面で長期的な観点が必要になりますね。政府の基本姿勢はわかりましたが、当面の国内情勢も問題山積です。

B-確かにそうですが、半年間の奮闘で為替レートの不安定、物価の高騰の解決にやっと陽がさしてきました。よく言われるマクロ経済の安定に近づいたということですね。通貨引き締め政策の影響で、国内企業は運転資金不足に音を上げていますが、輸出が好調で、外貨不足もかなり解決されてきました。

A-これで一安心となりますかね。

B-世界経済がご存知のような状況で、まだ気を抜ける情勢ではなさそうです。それでも長期的な観点を失わないところが立派ですね。

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