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2011年 8月のベトナム動向

★2011年 8月

A-7月下旬に第13期の第1回国会が開かれ、早速国家首脳の選出に入りましたね。

B-開幕当日は初めて参加する代表も多いことから、グエン・シン・フン副首相が政府報告を行いました。フン副首相は今年上半期の経済情勢の厳しさとこれに立ち向かった政府の努力の跡を説明し、下半期も政府施策の中の有効な政策を続行する必要を強調しました。その2日後には国会議長の選出に入ったわけですが、選出されたのはグエン・シン・フン副首相自身でした。

A-翌週には国家主席、その翌日には首相と最高人民裁判所長官、最高人民検察院院長の選出に入りましたね。

B-国家主席にはこれまで党中央書記局常務だったチュオン・タン・サン政治局員が選出され、首相には現職のグエン・タン・ズン氏の再選が決まりました。

A-新首脳部は確立しましたが、国外では南シナ海が緊迫しました。

B-さる5月末からべトナムの調査船に対する中国艦船の介入があり、ベトナムやフィリピンの漁船への実弾射撃があったりして、この海域は非常に緊張していました。7月下旬のアセアン外相会議の成り行きが注目されたのですが、この海域での当事国の行動慣習をより拘束性の強い行動規範に高めようとする共同声明の扱いがどうなるかが注目されました。ところが反発を予想された中国がガイドラインに同意したため、一転して会議そのものは平穏に終わりました。

A-まだしかし、今後の雲行きは完全に穏やかとは行かないでしょう。ところで7月は上半期の経済実績が出ましたね。

B-上半期のGDP成長率は5.59
%、年初6か月間の消費者物価指数は13.29%の上昇と、厳しい数値です。輸出が前年同期比30.3%増加して、これに応じて入超もかなり縮小しましたが、国内でも国外でも、新指導部を待つ情勢は厳しそうですね。

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