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2.22011
2011年 2月のベトナム動向
★2011年 2月
A-ベトナム共産党の第11回党大会は、1月19日に無事に閉幕したようですが、これで向こう10年間の国政の基本方向が決まったわけですね。
B-まず今年から始まる5カ年計画、向こう10年間の発展戦略、それにさらにその後も方向付ける国土建設綱領が一括採択されました。一言でいって、まだまだかなり長期にわたって現在のドイモイ路線が続くということです。
A-それでは今後、大きな変化がないと言う印象を受けますね。
B-やはり大目的があるわけで、これから10年のうち、2020年までにベトナムが現代的な工業国の仲間入りを果たすというのが大きな目標です。当然これに見合う生産力の発展、労働人口の構成、輸出内容の高度化など、経済全体の構造が大きな変化を遂げるということになります。
A-そうなると、現在ではまだ不十分とされる産業基盤が相当に成熟しなければならないというわけですね。
B-そのとおりです。エネルギー、輸送網、輸出内容、国家予算の均衡、人々の生活、意識、知的水準の向上が実現しなければなりません。
A-それは大変なことです。10年というと長いようですが、それだけの変化を実現しようと思えば、あっという間に過ぎてしまいますよ。
B-これはまだ共産党の方針で、これから5月に国会代表の選挙があり、その後、政府の省庁の責任者、閣僚が交代してやっと方針が肉付けされるということですから、時間に余裕があるとは言えないということです。
A-政府機構が落ち着くのがこの夏以降になるというと、のんびりしてはいられません。第一、幹部の人選問題もあります。
B-その点をうかがわせるのが大会で選出された新しい中央委員です。その中心となる党政治局も選出され、書記長にはこれまで国会議長だったグエン・フー・チョン氏が就任しました。党の役員に専念していたチュオウン・タン・サン氏が国家主席に内定していると言われます。グエン・タン・ズン首相は留任のようですが、相当数の閣僚が中央委員から外れました。
A-昨年末から造船公団の乱脈問題、急騰する物価など、問題は多いです。
B-まずは3月国会が注目されますね。