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2010年10月のベトナム動向

★2010年10月

A-9月のベトナムは、あまり大きな動きもなく、平穏な月だったようですね。

B-9月1日の建国65周年記念集会には、現職の党書記長、国家主席、首相のほか、元・前の指導部が最近では珍しいほど顔をそろえて出席しましたが、その他にはあまり目を引くニュースがなかったのは事実です。しかし、ベトナム国内では全国で大きなうねりのように、来年1月の共産党大会に結集する動きが、各省段階で続いています。それというのも、この指導政党の大会で、2020年までの10ヵ年戦略など、かなりの長期にわたる国の方向付けが決定されるからです。

A-大会での主要資料はもう発表されているのでしょうか。

B-9月15日に発表されたのは、大会への政治報告、2020年までの10ヵ年戦略、社会主義をめざす過渡期の国土建設綱領の3点ですが、これによって次期5ヵ年計画の骨格が明らかになります。大会が終わったあと、暫くして国会代表の総選挙が行われ、政府閣僚の交代も行われるはずです。

A-それはそれとして、10月下旬には秋の定期国会が開かれる予定ですね。

B-そうです。今度の第12期第8回国会では、今年度の経済発展の第1次総括と来年度の計画、施政方針、国家予算などが決められるはずです。

A-年末前に年度総括をするわけですから確定値を報告するには至らないでしょうが、今年度の経済成長の予測は如何ですか。

B-年初の第1四半期に思いがけず物価の高騰がありましたが、その後、生産の進展が続き、輸出も次第に改善されて今年度の成長率は目標を上回る6.7%あたりまで行くのではないかと期待されています。8月の消費者物価指数は前月比で0.23%の微増にとどまり、8ヶ月間の指数の動きは5.08%の上昇といったところです。輸出も8ヶ月間で445億ドルに達し、前年同期比19.7%の増加を見せています。

A-計画投資省のお役人が気を良くするような成績ですね。しかし、来年度は今年を上回る成長をめざすとされていますから、そのための環境作りが大切になるでしょう。固い話が続きましたが、その他に明るい話題はありますか。

B-それは何と言ってもタンロンーハノイ1000年祝賀行事でしょう。10月はじめからハノイでは大規模なイベントが続きます。9月はその準備で大変だったということです。国の首都が建設されてから1000年になるというのは、ハノイ市民だけでなく国民的な行事になるのも無理はありません。海外からの観光客も集中するでしょうね。

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