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2008年3月のベトナム動向

★2008年3月

A-めでたくテト(旧正月)の行事も終わり、人々の生活もいつものペースに戻っているようですが、今年のテトの模様は如何だったのでしょうか。

B-全国的に平穏で、賑やかな正月風景 だったようです。国家主席、首相、国会議長ら政界首脳は例年のように全国各地を訪れ、地元の人たちと新しい年を祝いました。大晦日から新年を迎える刻限には、恒例の花火が各地の都市の空を彩り、華やかな新年の幕開けとなりました。

A-今年のテトで少々心配だったのは、昨年末に思いがけないほどの高物価に見舞われ、これがテトの台所を直撃しなかったかどうかという点ですが・・・。

B-確かに高物価はテト前の1月も続き、1月の消費者物価指数は前月比2.38%という異例の高さを示しましたが、市民の購買意欲は旺盛で、2月冒頭の週末、つまりテト直前のハノイでは、市内のATMに現金が払底して補給がつかず、大騒ぎになったほどです。確かに商品価格は上がりましたが、商品そのものは潤沢に用意され、暗い話はあまり聞かれませんでした。

A-いずれにせよ、明るい新年であったのは何よりです。しかし、高物価そのものは、今後安定して行くのでしょうか。そのあたりの今年末までの見通しはいかがでしょう。

B-その点は微妙ですね。石油を中心とした国際的な商品市況は上昇傾向が続いており、現地の経済専門家も物価が落ち着くと見る人は少なく、むしろジリ高が続くと見る人が多いようです。

A-そのような状態では、今年の経済成長もやや心配になってきます。

B-いやまだスタート時点だとはいえ、1月の定例閣議での発表によりますと、1月の工業生産、サービス部門の動きは堅調で、輸出、外資誘致も昨年以来の好調を保っているそうです。また、社会問題では、昨年秋以来の努力によって交通渋滞がやや緩和され、死亡事故も少なくなったと伝えられています。ただ、農業生産の状況だけが発表されていません。

A-ベトナムの農業は昨年秋以来、相次ぐ風水害、旱害に見舞われましたからね。

B-それに加えて、今年はじめから北部では寒害に見舞われました。中国でも西南部の雪害がニュースになりましたが、ベトナム北部は地続きですから、家畜が1万数千頭、水田が5万ヘクタール以上も破壊されたと伝えられています。

A-どうもこのところ、ベトナムでも異常気象に研究努力の集中が必要ですね。

B-確かに昨年の中部の連続水害は従来の経験を超えるもので、ズン首相は資源環境省にこの問題の研究、究明を委任しています。

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