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2007年4月のベトナム動向

★2007年4月

A-いよいよ3月20日から第11期最後のベトナム国会が始まりました。今度の会期は4月上旬までと、たいへん短いようですね。

B-その通りです。5月20日には第12期国会代表の選挙が予定されているため、国会が終わり次第、その準備に入らなければならないからです。その短い期間中に、この5年間の任期中の活動について国会、国家主席、政府、最高裁判所、最高検察院など国会で選出された国家機関が総括報告を行うことになっており、いつもの国会とは大分運営の仕方が違っています。

A-任期最後の会期というのはなかなか忙しいわけですね。それで国会代表選挙の準備は捗っているのでしょうか。

B-こちらは3月16日に立候補届出が締め切られ、500人の定員に対して全国で1132人が立候補したと伝えられます。 4月の中旬まで立候補資格の審査にあたる祖国戦線が検討を続けますので、立候補者数の確定はそれ以後になりますね。

A-毎回の選挙で立候補審査を受けずに自主立候補する人の数が問題になりますが、今回はどうでしょうか。

B-やはり16日の段階で223人が自主立候補したそうです。ただ、少し変わっているのは、むしろ自主立候補が奨励されていると言うんですね。

A-やはりWTO加盟に伴う開放政策の現われかも知れませんね。 今年に入ってからの経済の動きなどは如何でしょう。

B-3月はじめに2月度の閣議が開かれましたが、そこでの2ヶ月実績報告では工業、農業ともに好調で、輸出も前年同期比23.5%の伸びを記録しています。ただ例年のようにテトを控えての消費景気のためか、消費者物価指数は2ヶ月間に3.24%という大幅アップを記録しました。 3月にはいって物価も下がり気味だという報道もありますが。

A-もうひとつの問題として、今年は世界的に異常気象が見られましたが、ベトナムでは如何ですか。

B-昨年からの乾季に続き、今年も各地で旱害が伝えられています。2月閣議では、農業生産が旱害を乗り越えて生産を確保していると報告されましたが、水不足は工業面にも影響、つまり、電力供給への不安があるわけです。グエン・タン・ズン首相も閣議で節電措置徹底と完成間近の発電所の早期稼動を要請しています。

A-物価値上がりや停電が一般市民の生活に影響しなければいいのですが。

B-生活といえば、南部でまたもや労働者のストライキ発生が伝えられます。原因はテト前に約束した待遇改善が実行されないということで、これは約束不履行に責任がありますね。

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