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2016年4月のベトナムの動向

★2016年4月

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3月21日から、第13期第11回国会が始まりました。この会期が今期最終の会期と紹介されているのは何故ですか。

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それはこの国会の後、5月に国会代表選挙が行われるためで,そのあと新しい国家主席や首相、閣僚、最高裁、最高検察院のトップが決まるからです。

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なるほど。それで今期国会で次期の2020年までの5か年計画が決定されるわけですね。

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政府報告の中の5か年計画案は実行するのが次期指導部であるため、具体的な中身が乏しいようですが、年率6.5-7%の経済成長の中で近代的工業国にふさわしいインフラ建設やスマートな国家機構の構築などが今後示されると思います。

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話は変わるようですが、最近の新聞紙面などで中部、南部の干害が深刻なようですね。

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中心的にはメコン川の水不足、水位低下によって、メコンデルタの農業生産が深刻な影響を受けているということです。ベトナム外務省が中国にメコン川上流のダム放流を依頼したと言うほどひどいようです。

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メコン川の二大支流、ティエン川ヤハウ川、インド洋に河口があるカイロン川などでは河口から海水が逆流し、塩分の高い水が数十キロも遡上していると聞きました。

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メコンデルタだけではありません、中部の海岸地方、中部高原などでも水不足で、生活用水にも不自由しているということです。関係各省の地方政権は対策に必死の状況です。

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何とか早く雨が降ってくれるのを祈るばかりです。そのほかの大きな変化はありませんか。

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これは貿易面の問題ですが、世界中で話題になっている中国経済の減速はベトナムにとっても大問題です。もともと中国はベトナムの主要輸出国で、主要な原料輸入国ですが、
これがともに不振ということになりますと、ベトナムにとっても2国間貿易額が大幅に減ることにもなりかねません。
 中央経済管理研究所では、これをチャンスととらえて今のうちに急速に生産技術を上げ、輸出品の品質向上を図るように主張していますが、
そう上手くいくかどうか。当面の変化を見守るほかはありません。

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