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2011年 6月のベトナム動向

★2011年 6月

A-5 月22 日にはベトナム全国で、国会代表や地方人民会議代表の選挙が行われましたね。

B-国会と地方議会の代表選挙が同時に行われるのはこれが初めてで、担当の地方機関は大変だったと思います。選挙の投票結果は日本なら即日乃至翌日ということになりますがベトナムでは僻地や離島が多いので、確定投票までには相当の期間がかかるのが普通です。

A-それで問題の国内経済情勢の方は少しは落ち着いてきましたか。

B-いやなかなか。特に4 月度の消費者物価指数は前月比3.32%という記録的な上昇ぶりです。年初から4 ヶ月で、早くも指数は年初以来二桁に迫る勢いです。

A-それは大変ではありませんか。

B-それが不思議なことに、政府部内にもあまり慌てた様子が見られず、落ち着いたような感じを受けます。もっともその他の指標では、例えば激しい動きを示していたドル相場が預金金利の引き締めや与信限度の制限などの措置で、闇相場が大幅に落ち込む状態が生まれています。

A-先ずは通貨政策が効き目を露わしてきたわけですね。

B-またその一方で、国内の工業生産高や輸出額が堅調な動きを見せていることも挙げられます。市場管理も緻密に動いているようです。4 月度定例閣議でも、政府の大胆な施策である11 号決議がかなり浸透してきたようだとの評価でした。

A-元来、最近の高度インフレが構造的な要因を抱えているとの分析でしたが、腰をすえた政府の姿勢が効果を見せているのでしょう。

B-ハノイで開かれたアジア開銀の総会も落ち着いた運営を見せましたし、国内的には最低賃金の引き上げも予定通り行われましたから、国民の中にあまり動揺は伝えられてきません。4 月末から5 月はじめの連休はバカンス旅行客で賑わいました。

A-その調子で経済安定が戻ってくると良いですね。

B-物価指数が示すように、まだまだ難局が続くでしょうが、指導部に確信があるのが良いですね。

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