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2007年8月のベトナム動向

★2007年8月

A-いよいよ第12期国会の第1会期が7月19日から始まりました。

B-今度の第1回国会は、新任期の国家指導体制を固めることが主な目的になりますので、国会議長、国家主席、首相の選出をはじめ、各国家機関のトップ、政府閣僚の選出、承認が議題になります。

A-しかし、最高指導部は去年の6月に改選されたのではありませんか。

B-いかにもその通りで、任期途中の改選でしたから今度は正式に再選ということになりますね。事前に共産党の第5回中央委員会総会が開かれ、政府人事についても論議したようですが、人事にとどまらず国会や政府の機構改革提案も決めたようです。

A-それから7月はじめにはズン首相のインド訪問がありました。

B-この訪問でベトナムはインドと新たに戦略的パートナーとしての関係を確立しましたが、海外市場拡大をめざすベトナムとアセアン接近を図るインドとは、見事に利害が一致したということでしょう。中南米への書記長歴訪といい、ベトナム外交の活発さが目立ちます。

A-国内の動きはいかがでしょう。物価は安定の兆しを見せていますか。

B-いやなかなか。この問題はベトナム政府にとってさしあたり頭痛のタネのひとつになっていますね。

A-6月度の閣議で上半期の経済実績が明らかにされましたが、全体として悪くない水準だったのではないですか。

B-上半期のGDP成長率は7.87%で、年間8.5%の成長をめざす今年の目標からすればやや物足りないところです。特に貿易面で、輸出が20%増加に対し輸入が30%強と入超が大幅に拡大しました。5.2%という物価上昇率とあわせて、入超抑制が当面の課題ということになります。

A-下半期の成長率の伸びは期待できるのでしょうか。

B-四半期ごとの動きを見ますと、第1四半期の成長率が7.67%、第2四半期が8%と上向きの傾向にあります。下半期が期待されます。

A-日本は早くも強力な台風4号の来襲がありましたが、ベトナムもこれから台風シーズンになりますね。

B-閣議でも風水害対策の強化が課題に挙げられており、各地で堤防の強化が進められています。前の乾季には各地で旱害が広がり、農業生産に打撃を受けただけに、政府も真剣です。

A-最後に証券市場の活発な動きが海外から注目されています。

B-実態としては、このところ株価はあまり上がっていません。どうも個人投資家の思惑売買を証券管理委員会がうまく捌けていないようですね。

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